事 業 内 容:プラモデルを中心としたインジェクション金型の設計・製作
会 社 名:株式会社 秋東精工
本社所在地:東京都江戸川区船堀3-10-22
従 業 員 数:19名
企業理念:Assemble for the Smile! お客様の笑顔を大切にする ものづくりを楽しむ
お取引先や欧州企業からの問い合わせから、環境経営への一歩を踏み出す
秋東精工は、東京都江戸川区に本社工場を持つ、プラモデルを中心としたインジェクション金型の設計・製作会社です。
国産初のプラモデルを販売した玩具メーカーとして知られるマルサン商店。そのマルサン商店の初の国産プラモデル「原子力潜水艦ノーチラス号」の金型を作ったのが、初代社長である柴田幹雄現会長です。
現在、2代目となる柴田忠利社長に経営のバトンが渡され、秋東精工を「お客様に笑顔とエンターテイメントを提供する会社」と位置づけ、廃棄物が一切出ないエコプラモデルの製造など、新しい取り組みにも積極的にチャレンジし、更なる飛躍を目指しています。
平成24年にコンパクトエコシステムを導入したきっかけは、お取引先である国内の大手玩具メーカーや、現在日本のプラモデルが人気を博している欧州企業からのプラモデルの金型製作について問い合わせを受けた際に、「環境保全活動に取り組んでいるかどうか」という質問を受け、環境経営の必要性を感じたことがきっかけとなりました。
社員の意識を統一して活動をスタート
はじめに、環境経営士のサポートのもと社員の環境保全活動に関する意識調査アンケートを実施しました。アンケート結果の65%から「積極的に活動を推進していくべき」という回答を得られ、環境保全活動の具体的アイデアも寄せられ、取り組み当初から意識の高さが窺えました。
同社の企業理念や事業概要を踏まえ環境活動方針を策定し、アンケート結果をもとに活動を推進するためのPDCAサイクルを構築。リーダーを2名選出し、2チームに分けて改善の競争力を仰ぎながら推進していく体制としました。
活動開始時にキックオフミーティングを開催し、環境経営に取り組む必要性や意図、活動方針、廃棄物の分別ルールや活動概要が柴田社長から全社員に伝えられ、全社一丸となった活動がスタートしました。
現場診断によるエネルギー使用状況の把握、廃棄物の分別を徹底
電力、照度及び熱を測定し「見える化」する東京都立産業技術研究センターの省エネ技術支援を活用し、環境経営士のサポートのもと現状の把握を行いました。測定結果より、照明及びOA機器の合計消費電力量が同社の保有するマシニング1台分であることが分かり、コストを掛けずにエネルギーの削減に取り組むことが出来る照明及びOA機器について省エネルギー化を実施していくこととなりました。
また、廃棄物の分別ルールを取り決め、廃棄物計量を開始。化学物質・材料品質管理の徹底のため、MSDSとミルシートも全ての該当製品について入手しました。
まずは工場及び事務所内で実施できる「エネルギー・廃棄物・水」の環境負荷低減活動を展開しています。
「できるところから」CSR活動を実施
同社が行えるCSR活動について検討し、毎週明けの朝に会社周辺の清掃活動を開始しました。また、グリーン購入について現状の把握と見直しを行い、既に多くの品目においてグリーン購入を実施していましたが、新たに2品目をグリーン購入に切り替えました。この他、活動期間中に688個のペットボトルのキャップを集め、エコキャップとして地域の金融機関に引き取りを依頼しました。
※キャップ800個でポリオワクチン1人分となります。
楽しみながら取組む活動により、リーダーシップを発揮
活動推進リーダーより、S.E.P(syuto ecoist project)とeco3 (エコサン)というチーム名が名付けられ、リーダー牽引のもと、環境保全活動が全社で行われています。リーダーのアイデアから活動用の同社オリジナルロゴマークと、エコを表す緑のブルゾンを製作。CSRの一環として、緑のブルゾンを着用して会社周辺の清掃活動を行っています。柴田社長も、「リーダーシップを発揮してここまで環境保全活動に取り組んでくれるとは」と、社員の頑張りを高く評価されていました。
また、清掃活動を始めたきっかけで周辺の企業の方々から声を掛けられるようになり、今までになかった交流が深まりました。
3か月間の活動実績を踏まえ、目標値を定め更なる活動を推進
同社は平成24年10月から平成25年1月までを初めの環境保全活動実施期間として、3か月間の活動をレポートにまとめました。この実績を基に平成25年度より目標を設定し、目標値を達成できるよう更なる二酸化炭素、廃棄物、水の削減に取り組みます。CSR活動については、自治体や地域の環境NPO団体が主催する活動への参加を検討しています。